フォワード取引(キャリートレード方式)
スポット取引は、2営業日語の決済ですが、このフォワード取引は、将来のある期日を決済日とする取引になります。
例えば、1ドル=100円で取引するとします。
スポット取引ですと、2営業日後に、甲が乙に1ドルを渡して、乙は甲に100円を渡すことで取引は完結します。
しかしながら、これがもし1年後だったらどうでしょうか?
いま、ドルの金利が年5%、円の金利が年1%であったとすると、1年後には、1ドルは1.05ドル(1ドル×1.05)、100円は101円(100円×1.01)になります。
つまり、1年後の1.05ドルは101円と同じ価値になるわけなので、現在の1ドルの価値は96.19円(101円÷1.05ドル)になるわけです。
反対に考えると、この現在の96.19円が1年後には金利の差分3.81円がプラスされて100円になるともいえます。
要は、現在の96.19円というのは、1年後の価格である100円を現在の価格に割引いた価格なのです。
外国為替の世界では、この100円を「スポットレート」、96.19円を「フォワード・レート」と呼んでいます。
スワップ・ポイントの仕組みは?
とはいっても、スポットでは1ドル=100円で取引されているのに、96.19円で取引するというのは、感覚的にしっくりきません。
なので、為替の世界では、フォワード取引をする際にも、スポット・レートをベースにして、そこにフォワード・レートとスポット・レートの金利差分(スワップ・ポイント)をプラス・マイナスして取引する習慣が定着しているのです。
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