標準偏差とボラティリティ
標準偏差というのは、ボラティリティを統計学的な数字として表すための指標です。
わかりやすく言うと、平均値からかけ離れた値(価格)が、どれだけの確率で発生するかということを示すものです。
最近は、相場のボラティリティを把握するために、過去何週間とか過去何日間といった短期におけるこの標準偏差が使われることが多くなっています。
ドル/円の為替相場では、例えば、1日で1ドル当たり2円以上変動する確率が5%以上あるかといったことを踏まえながら、その期間の相場のボラティリティを考え、それが自分の運用資産にとってどれだけのリスクになるのかということを考えます。
ドル/円相場について言えば、1ドル=360円の頃と比較すると、いまは3分の1程度の水準で推移していますから、それだけボラティリティは低くなっているといえます。
こうした歴史的な相場変動のなかで、現在の相場水準を考えるということも非常に大切なことです。
ボラティリティと損益
当然ですが、ボラティリティが高い相場では、大きな利益を得られやすい半面、大きな損失も被りやすいといえます。
また反対に、ボラティリティが低い相場では、それほど大きな損失は被りませんが、その代わり、一定以上の利益を得るのは難しくなります。
よって、FXでは、いまどの通貨ペアのボラティリティが高くて、どの通貨ペアのボラティリティが低いのかといった相場動向を常に把握しておくことが重要です。
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