9?1事件が金価格上昇の出発点?
金(ゴールド)価格は、2008年こそ調整局面にありましたが、21世紀に入ってからはほぼ上昇基調にあります。この金価格上昇相場の背景にはどのようなことがあるのでしょうか?
株式や債券、投資信託などの金融資産にはそれぞれリスクがあるわけですが、近年はそれらのリスクが同じベクトルで動いており、分散投資をしても必ずしもリスク分散にならないということで世界中の投資家が困っていました。
そのようなときに、2001年9月11日米国同時多発テロ事件が起こり、このときは株式や債券などの金融資産が暴落する中、実物資産である金だけが高騰しました。
これによって、世界中の投資家が、金は天然資源であり独自の価値は揺るがないということが再確認されたのです。
今考えると、9?1事件こそがその後の金価格上昇の1つの出発点だったといえるのかもしれません。
このような理由から、ここ数年の「金」の上昇相場は、リターンを狙うというよりも、リスクヘッジの目的で買われる傾向があるようです。
金はどの程度持っていたらいい?
金というのは、利息や配当を生みませんので、投資や資産の主役になるということはないといえます。なので、金を保有する割合としては、資産の1割程度がよいといわれています。
残りの9割は、株式や債券、投資信託など、投資したお金がそれなりに生きる形にしておくのがよいようです。
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