金と株価はどのような関係にあるのですか?
金(ゴールド)と経済・株価などには密接な関係があり、実際、金価格と株価は逆相関関係にあるといえます。
具体的には、株価が下落したときには金価格は上昇する、あるいは株価が上昇したときには金価格は下落するということです。ただし、常にそうなるとは言い切れませんので難しいところです。
例えば、2008年3月から同年末までのドル高ユーロ安だった時期は、金価格と株価の動きに相関関係が見られ、両方とも下落基調になっていたからです。
とはいえ、金価格は概して株価などとは異なる動きをしますので、この点こそ、金が分散投資の対象として重視される理由といえます。
今後も金価格は上昇する?
今後の金価格についてですが、中長期的には上昇基調に変化ないものと思われます。といいますのも、インフレの進行が懸念されるからです。
現在、欧米をはじめとして多くの国々が景気浮揚策として紙幣を増刷していますが、この結果、通貨の価値は下落し物価が上昇すると思われるからです。
米国の2009年度の財政赤字は1兆8,411億ドルに拡大する見通しで、そのような史上空前の財政赤字もドルという通貨の価値を引き下げるはずです。
一般的には、インフレの初期には名目賃金や名目売上高が増加するので、インフレに対する切迫感のようなものはないと言われています。
しかしながら、インフレの徴候が明確になりますと、人々が一斉にモノを買う動きに出ることから、インフレはある時点から急加速し出します。
よって、いまだ日本はデフレの状態から脱却できていないとはいえ、景気に回復の兆しが見え始めたいま、将来のインフレへの備えとして「金」を買っておくのは賢い選択といえます。
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